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Appleと自分の思い出話

自分がAppleの製品に接したのは、パソコンというものが世の中に出始めた高校生の時代。 当時は高嶺の花だったApple Ⅱをパソコンショップ店頭で見たときだった。 それから、Apple製品へのあこがれは続くものの、貧乏家庭では手が届くものではなく、国産PCで満足していた自分が居た。
大学に入って、研究室に所属してから、留学生が持ち込んでいたのがMacintoshシリーズ。 当時、ハードウェアは何とか手が届く価格になってきていたけれども、ソフトウェアが非常に高価でまだまだ手が出なかった。 彼等が使っているのを横目で見ながらPC98シリーズを使っていたものだった。 向こうはGUIでマウスを使って操作する時代に、こっちはCUIでパチパチと文字だけの画面に向かっていたものだ。
Macintoshが自分の手に入るようになったのは社会人になって暫く経ってから。 クリエイティブな職場故にMacユーザーも多く、自然と入っていく感じになっていった。 ただ、世の中はWindows95に湧いている頃。 元々のMacユーザーですらWindowsに寝返った時代だ。 当時は、ジョブズがAppleを追われ、アメリオがCEOをしていた時代。 Appleの株価も低調で、会社の存続すら危ぶまれていた時代だ。
最初に買ったのはPowerMac 7600/132、PowerPC604eの時代なので、いわゆるPowerPCG2世代の末期の頃である。 まだ、アメリオが牛耳っていて、ジョブズはNeXTに居た頃の話。 でも、内部を見たときにシンプルな構成に驚いたものである。 ICチップがぎっしり詰まったPCを見慣れた目には、とても新鮮に感じるほどのシンプルさ。 しかも、CPUボードを替えるだけで高速化できるなんて、信じられなかったものだ。 しばらくはCPUボードを交換して使い続けていた。
そうこうしているうちに、アメリオはCEOの座を追われ、その代わりにCEOに座に着いたのがジョブズである。 当時は日本でもMacworld Expoが開催されていたので、彼を一目見ようと有給休暇を取って東京まで見に行ったものである。 そして、彼のキーノートスピーチを見て他の観衆と共に狂喜乱舞したものだ。
次に買ったのが、PowerBook G3である。 そのマシンの開発コードがPismoだったので、自分のハンドルネームをpismoにした。 まだMacOSXになる前の話である。 流麗なカーブを描いたフォルムと、電源を入れると白く光る背面のリンゴマーク。 PCの世界にはない美しさにほれぼれしたものだ。
三号機は現在も現役で活躍しているPowerMac G5である。 シルバーのタワー型マシンと、それに合わせたデザインのCinemaHD Displayはとても美しいデザインである。 この時代になっても、内部は至ってシンプル、かつ、見えないところにも拘りを持ったデザインに驚いたものである。 今の時代でも、普通に美しいデザインだ。 惚れ込みすぎてデュアルディスプレイにしたくらいである(笑)
四号機も現役で活躍しているPowerBook G4である。 AppleがIntelへ寝返ると聞いて急遽買ったものである。 Apple+IBM+モトローラの3社で開発製造したPowerPCのアーキテクチャに惚れて買ったのだ。 これが何時の間にか神話となり、会社のサーバーもPowerPCが導入されたのは秘密だ。
実はこの間に、初代iPodとiPod Photoを購入している。 iPodは従来の音楽スタイルを一変させる機器だった。 CDをMacに取り込み、USB(初代はFireWire)で接続するだけで同期が取れるなんて、何て画期的なことなのかと思った。 しかも、ワンタッチで(とは言え、しばらくはクレジットカードを使えなかったが)音楽を購入できるなんて、信じられない時代がやってきたものだと思った。 その頃、ジョブズのキーノートでは「デジタルハブ」という言葉が良く使われていた。 Macが中心でハブの役割をし、デジタルスティルカメラ、デジタルムービーカメラ、テレビ、iPodが接続されるのである。 全てのコンテンツはMacに集約され、Macで編集され、iPodやテレビで楽しむのである。 この頃が、ジョブズの全盛期かもしれない。
時代は流れ、今年、ついにIntel版のMac(MacBook Pro)を買った。 そして、世の中はクラウドの時代となり、Appleもその潮流に乗ってiCloudを発表した。 その発表がジョブズの最後のキーノートであり、iCloudリリースのニュースと共に彼の訃報が飛び込んできた。 デジタルハブの中心がMacからiCloudになる時、ジョブズの時代が終わったのだと思った。
これからのAppleはどうなるか判らない。 でも、自分はAppleがある限り、Appleのデジタルデバイスを使い続けるだろう。 ここに書いた多くの想い出と共に…

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