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テクノロジに走りがちな人々

情報システム系の仕事をしていると社内の色んな方々の様々な考え方が見えてくる。
例えば、新たな何かを作ろうとするときに(放送業界で言うところの)技術系の人たちは直ぐに技術的検討をしてしまう。 それは大層高尚なレベルで検討をされるので、実際に使う人たちの希望とは裏腹の結果が導き出されてしまう。 また、過去のそういった結果が身に染みついてしまっているので現場の人たちは萎縮してしまい自分たちの希望を直ぐに取り下げて(或いはねじ曲げて)しまう。 また、中間阻害要因となっている役職者の「安く・安く・安く」という攻撃により、安易に仕様を変更したり基本コンセプトを変更したりしてしまうので、結果として見かけ上のお値段は安く上がるのだが使えないモノが出来上がる(いわゆる安物買いの銭失い)のだ。
んで、とにかく自分たちの思考範囲内で高尚な技術検討をなされるので新しい技術に対して貪欲になれない連中が多く、例えばauのW33SAなんちゅうワンセグ対応携帯が発売になったにもかかわらず「まだ北海道でやっていないから意味がない」とか「TS取り出せないから意味ない」とか御託を並べて一歩先に踏み込もうとしないのである。 でも、この年末から年始にかけてキー局ではサイマルの試験放送を開始するそうであるし、2月中旬くらいからは本番に近い形での試験放送に入るらしいので、東京支社の連中にボタン操作させて様子をビデオに撮るだけでも画面遷移の仕方とか空想の世界から一歩踏み出せると思うし、十分意味があるモノだと思うのだが当該部署の方はそうは思わないらしいのだ。 とにかく高尚なテクノロジに裏打ちされた行動しか出来ない連中だから、そんな単純なことを許容できないみたいなのだ。
世の中、テクノロジだけでは解決できない問題が多々あるし、特に物作りをすると言うことは単純なレベルの検討から入っていかないとダメなんだけどなぁ… だいたい「テクノロジありき」で作ったモノで成功したモノは見たことがないんだけど。 なぜ、「過去の失敗例に学ばないのか」とウチの会社の該当する連中には小一時間問いつめたい気分だ。
ふと思ったんだけど、同じ観点から言えば国家的大失敗事業の「住基ネット」というモノもあったよなぁ…

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