バブル崩壊程の経済的ダメージは受けていないはずの日本ですが、何故か当時に比べて失業率が上昇しているそうです。 それについて、先日のワールドビジネスサテライトで日本総研の高橋副理事長が指摘していたのですが、以下のような事が原因として挙げられるそうです。
バブル崩壊当時は確かに正社員に対するリストラが多数あったものの、その代わりとして派遣社員の採用が多数あり、企業はコスト削減に成功しつつ失業率の上昇に結びつかなかった。 要するに正社員から派遣社員へのリプレイスでコスト圧縮を図り、企業運営に必要な人員の確保は行ってきた。 従って、一旦は失業した人も派遣社員として雇用されたため失業率は思った程上昇しなかったという事だそうである。
だが、現在は派遣社員に対するリストラが行われているため、失業した人の行き場が無く失業率の上昇を招いているそうだ。 確かに、マスコミで報道されるのは(特に製造業での)派遣社員の削減のニュースばかりである。 また、企業側の求人活動も鈍っている(ハローワークのサイトで見る感じでは今年夏に比べて2割減)ので、失業率はドンドン上昇していくようである。
正直なところ、今年の春から転職活動を始めたが、その段階で既に厳しい状況であった。 活動開始から半年で何とか採用してくれる企業が見つかり、前職に比べて年収は半減したものの生活に困らないレベルの給料を確保できそうである。 その後も、(後学のため)時折チェックしているが案件が急減しているのを感じている。 そう言った意味では、ギリギリセーフといったところだ。
今年の春からハローワークのサイトでチェックし続けてきた感触では、求人数は秋に入って急速に減っており、経済が後退局面に入った事を肌で感じる事が出来る状況だ。 給与水準で見ても現在出ている求人の給与水準は非常に低く、相当に厳しい事が判る。 新卒に関しても2010年度採用は完全にアウトだそうで、再び就職氷河期が訪れるかもしれない状況になりつつあるようだ。
政府には雇用の確保のために財政投入をして欲しいものである。
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