前の会社では入社以来17年間、基本的には技術畑を歩んできた。 入社してから1年間は放送技術(放送監視・送出業務)、その後7年半は制作技術(メインはビデオエンジニアだけど、カメラもやっていたよ)、そして再び放送技術を担当して3年半を過ごし、技術として最後の5年間は情報技術(システム設計構築・運用管理など)をやってきた。
そして、サラリーマンとして最後の1年間は事務職として編成・視聴者対応業務を行った。 この最後の1年間が結果としては人生の転換点となった。 視聴者対応の中で、お客さんから感謝されることもあれば、罵声を浴びることも少なくなかった。 罵声を浴びせかける人の気持ちは判らなくない部分もあったりはしたが、企業として動いている以上は為す術はなく、ただひたすら罵声を浴び続けるしかなかった。
今、個人事業主として情報システムコンサルタントとファイナンシャルプランナーという2枚の看板を掲げている。 情報システムコンサルタントとしては、やはり冷え切った経済の北海道では仕事を得るのは難しいのだが、ファイナンシャルプランナーとしては実店舗を持たずネットでの提供と言うこともあって、少しづつではあるがお客さんが付いてきてくれている。 そして、今は無料相談のみの対応ゆえに簡易な回答しか出せないのだが、それでも感謝の言葉を頂くことがある。 その時に、世間からバカにされる3級FP技能士ではあっても、資格には目もくれず実力のみを信じて相談をお寄せいただき、満足の言葉を頂けることの有り難さを嬉しく思うのである。
資格は所詮、肩書きに過ぎないと思っている。 サラリーマン時代ならば肩書きがモノを言う世界でもあったが、個人で営業している以上は肩書きは通用しないと信じているし、実力がモノを言う世界だと信じている。 そして、その考えに共感していただけるお客さんに来ていただければ、その期待を満足に変えるだけの情報を提供できると信じて仕事をしている。 そう信じているし、絶対に期待を裏切ってはいけないのだと自分に言い聞かせて仕事を続けている。 それは、相手が個人であろうと法人であろうと一緒だ。
サラリーマン時代は、自分の手で「他にはない」システムを作り上げることに喜びを感じていたし、「他にはない手法」で番組作りに関わることに喜びを感じていた。 それ故に、年上の老人達からは非難を浴び、ウラではウソ八百並べ立てられて足を引っ張り続けられた。 今は、お客さんあっての商売ゆえに「お客さんが満足されること」に喜びを感じていると共に、充実感を得られている。 今の所、足を引っ張る人はいないので安心してやっているが…
コメント