結局中止になったのだが、昭和初期に東京と札幌でのオリンピック開催が予定されていた。 もちろん、その開催の意義は軍事帝国主義政権による「国威発揚」ということにある。
時代は変わって、2008年。 中華人民共和国の首都である北京で夏季オリンピックが開催される。 そこで、こんなニュースを目にしたので取り上げておく。
「聖火エベレスト登頂隊、国の威信かけ追い込み訓練」(asahi.com)
この記事によると、隊員は漢族8人に少数民族のチベット族22人と土家族1人の計31人で、外国人は一切入れないそうである。 通常、登山隊が荷揚げなどのために雇うシェルパ族(ネパール)の助けも借りないで、純粋に自国民だけで構成するそうである。
これ、何だか戦前の日本のようにオリンピックを国威発揚の為に使っているなぁという感じを強く受けるニュースである。 もともと、中華人民共和国は自由というモノを厳しく縛られた国であることを考えると、何となく戦前の日本と重なるのは自分だけだろうか?
まぁ、もともとオリンピックも万国博覧会も国威発揚のために使われるのは常であるのだが、先進国の場合は「国威発揚」の意味を持たなくなってきていることを考えると、久しぶりの新興国での開催と言うこともあり、特に目に付くだけかもしれない。
それよりも、エベレストの頂上で聖火が消えることなく点灯し続けるのか、そっちの方にも興味がある話だ。
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