スポンサーリンク

会社員がSNSの使い方を間違えると会社員生命を失う

私は情報セキュリティについての調査を日々行っていますが、その一環で炎上対策の調査もしています。そして、情報リテラシーについての調査も行っています。それは、全てが密接に関連するからです。

それらの調査の中で、大変申し訳ないのですが実験を兼ねて通報するケースもあります。まあ、根拠なく通報するわけではなくて「明らかな問題行動」についてのみ通報するのですが、そこから判ることが非常に多いので一部を公開したいと思います。と言うか、時々記事にしてはいるんですけどね。今回の事例は「会社がやらかして炎上している最中に、個人で火消し活動をして火に油を注いだケース」と「明らかに就業時間内にも関わらず大量のSNS投稿をしたケース」の2例です。

先ずは前者の例から。

ある企業が個人情報の取り扱いについて個人情報保護法を超えた運用をしたため炎上した事件がありました。それについて中の人(を匂わせた人)が個人のSNSアカウントで必死になって言い訳をする事例がありました。かなり多くの指摘に対して反論していたのが残っていますが、基本的には企業が炎上事件を起こした場合、広報(又は、管理部門)が対応を行います。なので、それ以外の部署の人間に対しては箝口令が出るのが一般的です。

これについて、おそらく多くの通報があったと思われますし、企業統制に関わる問題なので当方も親会社(持株会社)に対して通報を実施しました。

その結果、翌営業日に恐らく会社側から言われたのでしょう。前日の夜の「プロフィールに書いてあるとおり個人の見解だから会社は関係ない」旨の投稿を最後に完全に沈黙してしまいました。それまでも投稿頻度が高いわけではなかったのですが、数ヶ月にわたって沈黙しているところを見ると実質的にSNS禁止令が出たのだと思われます。当方としては、その方が同じ仕事を続けることができているのか心配なところではあります。就業規則の内容次第で懲戒解雇もあり得る話ではありますので。

次に後者の例から。

ずいぶん前から就業時間中に明らかに仕事と関係ない内容についてSNSへ頻繁に投稿している会社員を発見しました。その投稿の中には仕事と全く関係ないサイトを就業時間中に日常的に見ていることを示唆する投稿も多数ありました。要するに、日常的に仕事をさぼっていることを示唆しているわけです。

会社員である事は自ら投稿していましたし、会社のある地域も比較的狭い範囲の地名で投稿していました。そんな中、会社の近くで事件があったらしく会社の窓から撮影した写真を投稿していました。それをきっかけに会社の特定ができました。また、複数のSNSを使っていたこと、それらのうちで幾つかを連携させていたこと等により、他のSNSにて氏名の特定に成功しました。本人は個人情報の特定に対して慎重になって投稿していたつもりだったようですが、残念ながら氏名の特定に至ったわけです。

ちなみに、SNSからの個人情報の特定については別記事「匿名SNSなんてものは存在しない」に記していますので、ご参考までにお読み頂ければと思います。

そう言う訳で、会社名と氏名が特定出来たら通報準備完了です。しかも、その会社のサイトには問合せフォームが用意されていたので、そちらから氏名を明らかにして「就業時間中にSNS(どことは書かない)に頻繁に投稿している」旨を記載し通報しました。当然のことですが、SNSのアカウントも書かないで通報します。本人に事実関係を確認して注意して頂くのが目的であって、それ以上のものでは無いからです。

通報から数日は動きがなく、その方はいつものように就業時間中にSNSへの投稿を継続していましたが、ある日突然、投稿が止まったので確認したところ、アカウントを削除していました。複数のSNSにてアカウントを削除したことが確認出来ています。その方は先の例とは異なり会社へ影響を及ぼすものでは無かったので注意程度で済んだと推定しますが、これがヘイト投稿を日常的に行っていたとなれば先の例にも書いたとおり懲戒解雇もあり得る話となります。

このように、SNSの使い方を間違えると最悪の場合は会社員生命を絶たれる、かつ、その後の就職活動にも影響を及ぼす可能性もあるという事を認識すべきだと考えます。

なお、これについては経営者であっても同じリスクがあることを認識すべきですし、経営者の場合はより一層クビが飛びやすい立場であることを認識しておく必要があります。結構、SNSで経営者が「就業時間中(役員には就業時間という概念はありませんけど)」に投稿しているケースを見かけるので勘違いする人が増えてきているかと思いますが、そういう投稿をしている経営者はオーナーである事が大多数であることを認識する必要があります。いわゆるサラリーマン経営者がSNSで好き勝手に投稿しているケースは極めて少数である事は覚えておいて損はないでしょう。

会社員は会社のオーナーではないのですからね。

コメント

タイトルとURLをコピーしました