情報システムを担当していた頃は時々現場対応と言われる事を行うことがあった。 要するに、エンドユーザーが「困ったから何とかしてくれ」という救援依頼をしてきたのを受けて対応するのであるが…
その時に重要なのは、瞬時にその人物のスキルを察知して的確な対応をすることだったんですよ。 例えば、ワードとかエクセルとかを初級レベル程度にしか使えないスキルの人に対して「ショートカットキー使え」とか言ってもムダなわけです。 ウェブの仕組みを知らない人間に「サーバーがどうの」と言っても無意味なのです。
だから、例えば「メールに書かれているリンクをクリックしても何も起こらない」とか言われたときには、相手のスキルと状況を的確に判断して、見られる状況が「File not Found」とかであれば「相手に『ファイルがないみたい何だけどどうなっているの?』と問い合わせてください」という所までフォローするわけです。 頭ごなしに「ファイルがないから何も起こらないに決まっているじゃん」とは言わないのですよ。
それが一企業の情報システム部門に籍を置く者の役割ですから。 当たり前のことなので、そんなことをイチイチ引き継ぎ事項には書かないのですが、外に出てみるとそんな状況を目にすることがあるわけです。 要するにエンドユーザーのスキルと合致しない回答をして適当にごまかしてしまう(ように見える)対応が…
コレはヤバイんですわ。 何かシステムを更新するとか言うときにはエンドユーザーの協力は不可欠なのに、情報システム部門が不適切な対応をしたばかりに反発を買い、結果として協力が得られなくなると二進も三進もいかなくなるのです。 それではシステム更新をスムーズに行うことは出来ず、無理矢理進めて使えないモノを導入してきた過去の繰り返しになりかねないのです。
時と場合によっては強権発動も必要ですが、それはある意味最終手段であって原則は「現場の協力」の元でシステムを更新していくというのが基本なのです。 その為の日々の努力を怠れば物事はスムーズに行かなくなってしまうというのも、そこら辺のクソガキでも判ることなのですよ。 だから、後を引き継いだY君にもA君にも「適切な対応」をして欲しいなぁと思うし、スタッフ君は仕事を上がっても勉強を必死になってやって欲しいと思うのですよ。
残念ながら、異動から一ヶ月たったのですが彼らに進歩は見られないようです。 と言うか、本質を捉えることが出来ておらず現場の不信感が増大しているようです。(密かに相談に来られる現場の方も多々いらっしゃいます) 彼らには頑張って欲しいけど、教えてあげたいけど、基本的には「気づき」が重要なので黙って見ているだけしかないのですが…
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